まったり旅日記

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旅行の記録です。国内海外問わず。ディズニーSMAP歴史が好きです。

徳島 女一人旅 〜3日目 大塚国際美術館編~

大塚国際美術館って?

徳島で観光地を調べていると、必ず出てくる大塚国際美術館
o-museum.or.jp


かなり広い。
美術に興味なくても楽しい。
見る価値アリ。

とあちこちに書いてあったので、美術館はあまり好きではないのですが、行ってみようと思いました。

美術館って、苦手なんですよね…
何をどう見ればいいのか分からなくて…
何がどうすごいのか分からなくて…

博物館は好きなんですけどね…

という私でも、大塚国際美術館行ってみたらとっても面白かったです!
「時間が足りない!」と思うほど。


大塚国際美術館は、大塚製薬が創立75周年の記念事業として設立した美術館です。
大塚製薬は、鳴門が発祥の地なんだそうです。

この美術館の特徴は、
「世界の有名な名画や壁画、時には空間や遺跡を、オリジナルと同じ大きさで、陶板で複製し、展示している」
というところです。

陶板、はいわゆる陶器ですね。
器じゃなくて、板状ですが。

知的財産権を買い取って、オリジナルをそのまま複製し、展示する」というのは、とてもユニークですよね。

世界各国の有名な芸術作品が集まっているので、この美術館で世界旅行ができてしまう!
本物なら近くで見れない、見れても一瞬、触れない、写真撮れない、ですが、
ここなら近くでゆっくり見れて、触ることもでき、写真を撮ることもできるのです。

しかも時代ごとに展示してあるので、とても分かりやすいです。

すごいですね~。
美術に興味がない人でも「この絵知ってる!」というものがたくさんあると思います。
ぜひ、行ってみてほしい美術館です。


朝ごはんを食べて、美術館へ

朝ごはん付だったので、夕飯と同じレストランで朝ごはんを。
朝ごはんも美味しかったです。

写真にないですが、やっぱりお味噌汁のワカメが美味しかった!

美術館までは、旅館から歩いて5分ほど。
美術館は9:30開館なので、旅館でゆっくりすることができました。

チェックアウト時に、
大塚国際美術館に行くのですが、車を駐車場に置いていってもいいですか?」と聞いたところ、
「かまいませんよ」と言っていただいたので、軽装で行くことができました。

美術館博物館は、思いのほか歩くので、身軽なほうがいいですよね。

旅館を出ると、怪しい雲行き…

雨降りそう…
(実際、美術館にいる時にちょっと降ったっぽい)

歩いてすぐ、大塚国際美術館が見えてきました。

バスが何台か停まっています。

学生の社会科見学やら遠足やらが多かったです。
朝早い時間ならば、そういった子たちもいないので、ゆっくり静かに鑑賞できると思います。
昼頃にかけて、一気に人が増えたように感じました。
館内広いので、団体で動かれてるところを避ければ、ゆったり見れますが。
ほら、学生の時って、こういうところ退屈だから、アレじゃないですか、ね…(^^;

ちなみに、再入場も可能だそうなので、途中、渦潮を見に行くのもアリですね。


無料のツアーガイドがおすすめ!

チケットを買って、入館!

と、早速、ながーいエスカレーターが。

このエスカレーター、1分30秒(だっけか?)かかるそうですw

鳴門公園の中にある美術館なので、高い建物をつくることはできないそうで、
入口は山のふもとで、B3~B1は山の中にあるそうです。
作ってから、埋め戻した、って言ってたかな、確か。

エスカレーターを上がると、真正面にドーンと現れるのが、システィーナ礼拝堂の複製です。

空間まるごとの複製展示…

す、すごい…

と最初からすごい衝撃を受けました。

「この美術館は、こういうことなのか…」という理解にもなりました(笑)

と、スタッフの方が、
「10時からのガイドツアーが始まります。参加される方は礼拝堂の前のほうにお座りになってお待ちください」
と。

音声ガイドを借りようかな、とも思ってたんですが、「ツアーガイドがあるならそのほうがいいかも」と思って参加することにしました。


私はシスティーナ礼拝堂だけのガイドかと思ってたんですが、全然違いました。
案内を見れば分かることなんですが、私が参加したツアーは、
「B3~B2 古代・中世~バロックルネサンスまでの、約2時間のツアー」
だったんですね(笑)

システィーナ礼拝堂の入口にあったパネルに、ちゃんと書いてあったのを後で発見しました(笑)

ただ、無料のツアーなので、途中参加・途中離脱アリですし、休憩もあるので、自由度は高いです。
実際、B3の古代・中世を1時間ガイドしてもらった後、休憩を挟んでB2のバロックルネサンスになったら人が減ってました。
みなさん、お疲れになったんでしょう(笑)

ツアーはいくつか用意されていますし、「人気作品ベスト10」をまわるツアーなんかもあるので、いいですね。

私みたいにあまり詳しくない人にとっては、人気があるものや有名なものをピックアップしてもらえて、楽しくお話が聞けるので助かりました♪

で、結果「時間が足りない!午後もガイドツアーに参加したいけど、それをしてたら時間がなくなる!」となりました(笑)


どれもこれも圧巻!

たくさんある展示品の中から有名なものを写真に撮ってきたので、ご紹介。
いや~、本当に有名なものがいっぱいだった!


システィーナ礼拝堂

バチカン市国にある、システィーナ礼拝堂の環境展示です。

大学の卒業旅行でイタリアに行った時に訪れましたが、サン・ピエトロ寺院の中に入った記憶はあるけれど、
システィーナ礼拝堂に入った記憶がない…

そんなことってある?笑
ただ、観光客がすごく多くて、寺院に入るのも大変だったことは覚えてる…
ツアーだったから、時間の関係でなかったのかなー。

こちらは天井の「創世記」も、正面の「最後の審判」も、すべてミケランジェロ作です。

天井絵の依頼が先だったそうですが、最初ミケランジェロは嫌がったそうです。

「俺は彫刻家、絵なんて嫌だ」っていう(笑)
レオナルド・ダ・ヴィンチとも、仲が悪かったですし、何となく納得(^^;

でも、彫刻家らしく、「最後の審判」は裸体で筋肉ムキムキの神が(笑)

天井絵のほうは、アダムとイブのお話からノアの箱舟のお話が描かれています。

アーチ部分に描かれている、一番美しいと言われる「デルフォイの巫女」は、下に原寸大での展示もありました。

ガイドさんいわく、
「近くでみると分かりますが、体のバランスがおかしいですし、歯はすきっぱ。ここで見るととても美しくは見えませんが、15m下から見上げたときに、そしてアーチ状になったときに美人に見えるように計算して描いたミケランジェロは、やっぱりすごいですね」
と仰ってました(笑)

ずーっと上を向いて描いていて、時には落下したこともあるそうで、ミケランジェロはかなり体を痛めたらしいです。。。
ほんと、大変ですね。。。

ちなみに、2階部分からも見ることができるので、天井絵をより近くから見ることができます。

本物の礼拝堂では見れない景色ですね。



フェルメール

日本人が大好きなフェルメール

謎の多い方だそうで。。。

作品も、小さめだったなぁ。


エル・グレコの大祭壇衝立画


こちらは戦争によって絵がバラバラになり、完成当初の状態は分からないため、推測して作られたものだそうです。
だから、世界でここでしか見れない。

こちらがこの美術館で一番お金がかかった作品だそうで、
ほとんどは知的財産権の買い取り金額。
そして額縁がとーってもお高いのだそうです。
(確かどちらも億単位だった…すぎょい)


マルタン聖堂

こちらは、環境展示。聖堂の空間が再現されています。


失われた時代・中世につくられた聖堂です。

顔がみんな同じ感じで、平面的ですよね。
中世は、みんなこんな感じなんだそうです。
漫画みたい、というか。
棟方志功の版画に似てるような気がしませんか?」とガイドさんが。
確かに!

聖ニコラオルファノス聖堂

こちらも環境展示。青が印象的な空間です。


入ってすぐの場所に描かれているのが、聖ニコラオス

サンタクロースの元となった聖人です。

欠けている部分や剥がれている部分も忠実に再現しています。
これが全面きれいな青だったときは、さぞかし鮮やかで綺麗な聖堂だったんだろうなぁ。


秘儀の間

イタリア・ポンペイ遺跡の中にある別荘の中の広間の環境展示です。
こちらは対照的に真っ赤な空間。


ポンペイも行ったけど、ここは見なかったなぁ(そんなんばっかw)
ポンペイ、広いですからね。
床のモザイクも、今見てもオシャレですね。

ここに描かれている絵の内容の解釈は色々あるそうなんですが、
「女性が子どもを授かるための儀式」という説に則り、ガイドさんが詳しく説明してくれました。

ポンペイ、また行きたいなぁ。


石棺

確か、ローマ時代の石棺。

中に描かれた絵は、壁にも展示されていて、見やすくなっています。

この時代、お金持ちや位の高い人たちは美食「美味しいものをとにかく食べる、吐いても食べる、吐いたらもっと食べれる!」という今では考えられないようなことをしていたそう。(テルマエロマエにも出てきたな、そんな話が)
ベッドから動かないで食べる、吐く、食べる…意味わからん(笑)
当然、ベッドの下は汚くなってしまいます。
で、それを少しでもごまかそうと、床に描かれた絵がこちら。

右上は、ウニの殻ですかね?
ねずみまで、とてもリアルに描かれています。
「ごまかせるかどうかは別として(笑)、こういう絵から、当時の人たちが何を食べてたかが分かる」というガイドさんの話になるほど~と思いました。


スクロヴェーニ礼拝堂

ラピスラズリが使われたとても綺麗な礼拝堂です。


礼拝堂の中は、聖歌が小さな音でかかっていて、とても神聖な気持ちになりました。


こちらも中世の作品ですが、この「最後の晩餐」を見て分かるように、テーブルを囲むように人が座って描かれており、
それまでの平面的な絵からの脱却、ルネサンスの幕開け、という大きな意味を持つものなんだそうです。

それにしても青が綺麗~。


受胎告知

いろいろな人が描いた受胎告知が、一か所にまとめて展示されていました。

こちらは、アンジェリコ・フラという方の描いたもの。

美智子様が好きな絵なんだそうです。


これは、レオナルド・ダ・ヴィンチの受胎告知ですね。

有名~。
鳥のような羽がやっぱりすごい。

マリアの右腕の角度は、正面から見るとおかしいですが、斜めから見るときちんと見えるのも、復元されています。

数学を勉強している学生さんが、ここに来てダ・ヴィンチの作品を見ながら数学の勉強をされるそうです。
黄金比とかが絵画の中に使われているのは薄っすら知っていますが、「絵を見ながら数学の勉強…」ということが、あまりイメージがつかなかった…笑


小椅子の聖母

ラファエロの作品。

エスを抱きしめるマリア、とヨハネ


ヴィーナスの誕生と春

ボッティチェリの超有名な作品。

これはフィレンツェで見た!(やっと見たことのあるものがw)
どちらも、私の想像よりも小さかったんですよね。
もーっと大きい絵なのかと思ってた!
ウフィツィ美術館で見たときはすごい人が多くて、あまりゆっくり見れませんでしたが、ここではゆっくりと、一人で見ることができました。


最後の晩餐

レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐。
これは見れなかったんだよね、ミラノで…閉館日でさ…
現地で見るには予約も必要ですが、じーっくりのーんびり見ることができました。

ここでは、修復前のものと、20世紀後半に行われた修復後のものが、向かい合わせで展示されています。

修復によって、よりハッキリと、そして鮮やかな色彩がよみがえったことがよく分かります。

過去の修復では、加筆が行われていて、レオナルドが描いた元の絵からだいぶ変わってしまっていたそうなのですが、
20世紀の修復では、レオナルドが描いた元の状態へ戻す作業が行われたそうです。



この修復によって、テーブルの上に魚料理が乗っていることが分かったり、キリストの口が開いていたことが分かったそうです。
また、一点透視図法(遠近法)の消失点の釘打ちした跡が、キリストの左のこめかみにあったことも分かったそうです。
消失点から斜めに糸を張って描いていったそうです。

ユダだけ光が当たってないのもよく分かりますね。

絵を部屋の左隅と右隅から見ると、遠近法の感じがよく分かりました。


モナリザ

「よく、実物を見たことのある方は、『小さかったわ~』と仰いますが、実はそんなに小さくないんです」
とガイドさんが仰ったように、確かにモナリザ、小さくなかったです。

ルーブルでは、ガラス4枚&離れた柵越しに見るから「小さい」と思ってしまうそうです。

至近距離で見れるこちら、いいですよね。
とても綺麗で、薄いベールを頭に纏っているところまで、よく見ることができました。


夜警

レンブラントの作品。

元々、夜警というタイトルで描いたのではなく、市民隊の射撃隊を描いたそうです。
が、仕上げ剤?を塗ったら黒くなっちゃったので、夜警と呼ばれるようになったそうです(笑)


ラス・メニーナス(女官たち)

なんとなく見たことのある絵…くらいの認識でしたが、人気のある作品だそうです。

真ん中のマルガリータちゃん、締め付けの強いドレス着せられてて大変そう…


ルイ14世の肖像


こちらも有名ですね。
朕は国家なり
授業で聞いたときは、「すごい自信家だな…」とネガ子な私は驚愕したものです…笑

バレエをやっていて足に自信があったそうで、この肖像画でも足をキレイに見せています。
低めの身長を少しでも高く、なのか、足をよりキレイに見せるため、なのかは分かりませんが、ヒールの靴も履いています。
ロココっぽいですね。


キリスト昇架

こんな案内が、館内に。

ネロがずっと見たかった、リュベンスの絵です。

最終回の最後のシーンは、この絵ではなく、「キリスト降架」のほうだそうです。
実際は、大聖堂の中には両方の絵があるそうです。


ゴヤの家

裸のマハ、着衣のマハ等と一緒に、ゴヤの家が環境展示されていました。








迫害に備えての隠棲だったそうで、とにかく暗いです…
怖いです…

鳥肌立ちました…


ゴッホ・7つのヒマワリ

まだ始まったばかりだった展示が、こちら「7つのヒマワリ」です。

開館20周年記念行事として、ゴッホの花瓶のヒマワリ全7点を復元し、一同に見れるように展示していました。

ゴッホのヒマワリって、何点も描かれているんですね。

今展示している場所も、アメリカやオランダ、ドイツ、イギリス、日本と世界中。
個人所蔵のものもあるそうです。
また、戦前日本にあり、戦争で消失してしまったものも、今回復元したそうです。

7つそれぞれ並べてあるので、違いを楽しめました!






でもやっぱり、損保ジャパンの美術館にあるヒマワリが、一番なじみ深かったなぁ(笑)


マネ、ルノワール、モネ、ミレー、ゴーギャン

このあたりはもう、時間がなくて駆け足だった…










見たことある!知ってる!よく展覧会やってる!

ていう作品が多かったです(笑)


叫び

ムンクも一か所にまとめて展示してありました。

ガイドさんがお話してるのを聞きかじったのですが、
ムンクは病(精神的なもの?)を患っていて、叫びを描いたときは自分でも「おかしいんじゃないか…」と思ったそうです。

よかった、この絵見てそういう感想持つの、間違ってないんだ…笑

ちなみにこちらも、ムンクの作品。

作風が違いすぎる…!


マリリンの二連画

みんな大好きアンディ・ウォーホル

私も好き。


ゲルニカ


ピカソの作品ですね。
実際に美術館にきて、この復元作品をチェックしている写真もありました。
大きかったな~。


大睡蓮

モネの大睡蓮。



睡蓮って、多数の作品があるんですね。
こちらは、オランジュリー美術館にある「大睡蓮」だそうです。
柳が描かれていたり、日本的な感じもしますね。

外で陽の光を浴びた睡蓮を見ることができます。



現代の作品

慎吾の作品が置いてあっても、何ら違和感のない作品群でした(笑)

古代・中世・ルネサンスバロック・近代・現代と見てきて、表現するものの多様性とか、表現方法の広がりみたいなのを感じました。

なんでもアリだな、現代!笑




また行きたい美術館

ながーい記事になりました。。。ほんと、半日じゃ足りなかった。。。

恐ろしいのが、今回私が写真に収めてきたこれらの膨大な作品たちは、あくまでも一部であって、実際の展示品はもっとある、ということですね。。。
古代なんて、ほとんどウォークスルーしちゃったけど、
ヤマザキマリさんの「オリンピア・キュクロス」を読んでたから、
「あぁ、壺絵も気になる…」と後ろ髪を引かれましたし。
(実際、テルマエ・ロマエツアーとか、この美術館でやってたらしいw)

また徳島に行く機会があれば、まる一日、この美術館を楽しみたいなぁ、と思いました。